むち打ち、頸椎捻挫、外傷性頸部症候群
自動車の追突事故などの際、衝撃で頸椎を伸展し、次に屈曲して受傷する機転がむちの動きに似ていることから、むち打ち損傷もしくはむち打ち症といわれています。
また、傷病名としては、頸部捻挫,頸椎捻挫,外傷性頸部症候群が使われております。
むち打ち損傷の症状と分類
むち打ち損傷には頸部痛,頭痛,頸椎運動制限の三大症状があります。その他にもしびれ感や腰痛,吐き気など、様々な初発症状が見られます。
分類としては、以前より頸椎捻挫型,根症状型,バレ・リュー症候群,脊髄症状型があります。それに加え、低髄液圧症候群(脳脊髄液減少症)の発症も、むち打ち損傷との関連性をいわれるようになり、その後遺症に悩まされている患者さんは少なくありません。
以前よりの分類を記します。
❶頸椎捻挫型
いわゆるくびの捻挫です。むち打ち損傷の7割以上がこの捻挫型といわれております。頸部痛,頭痛,頸椎運動制限の三大症状の他に、上肢のしびれ,吐き気,背部痛,めまいなど多彩な愁訴が見られることがありますが、神経学的所見が見られないのが特徴です。頸椎の彎曲異常が見られることもあります。
❷根症状型
捻挫型に見られた多彩な自覚症状の他に、神経根の損傷によりその支配領域に知覚障害や放散する疼痛,しびれ感がみられます。
損傷を受けた個所により、後頭部痛や項部痛又は、眼痛や片頭痛をおこすことがあります。
❸バレ・リュー症候群
フランスのBarréとLieouによって報告された症候群で、さまざまな自律神経症状が出たり出なかったり、きわめて複雑で不安定なものとなります。
他覚的所見は少なく、頭痛,めまい,耳鳴り,吐き気,視力障害,眼痛,流涙,聴力障害,耳痛,喉頭部の異常感,鼻出血,歯痛,顔面疼痛,微熱,下痢等が見られます。
慢性化、難治傾向を示すものが多くあります。
❹脊髄症状型
頸椎の中にある脊椎にダメージを受けたもので、頸椎の骨折や脱臼を合併することが多く、損傷部位より下位の知覚・運動障害が起こります。膀胱直腸障害も合併するケースもあります。
ご注意
上記のように分類することは実際には困難な場合も多く、いろいろな型が混在しているのが実情ですので、型にはまらなかったからといって必要以上に心配したり、不安がらずにしっかりと治療をお続けください。
当院におけるむち打ち治療(頸椎捻挫)
当院では、お怪我の状態をしっかり診させていただき、患者様それぞれに合わせて、各種物理療法やファビリテーション療法にて施術いたしております。
どこが一番つらいのか、どんな治療をしたいのか、お気軽にご相談ください。
例えば、患部が過敏状態で触られたくない。もしくは患部を触られると症状が悪化してしまう。とおっしゃる患者様には、無理に患部を触らずに関連する遠隔部位を治療して患部の症状を改善しています。
また、交通事故治療は、肉体的な損傷だけではなく精神的ダメージも大きいため、心のケアも考えた施術を心がけております。
治療時間は30分~40分位が目安となりますが、お時間の取れない際には、患者様のご都合により治療時間を調整させていただいておりますので、安心して受診していただけます。
治療費について
治療費については、通常、自賠責保険や任意保険を使用しますので、窓口でのお支払いはありません。
交通事故治療でお困りの方は、お気軽にご相談ください。